2017年、その日。「道の駅へ行け」と一言。8年前の今日だった。
理由は担当者の逃亡
出戻りの身に拒否権などない。
有無を言わさず絶賛リニューアル工事中な道の駅勤務がスタート。




担当者逃亡につき引継ぎゼロ。残されたスタッフは「私たち何したらいいですか~?」こっちのセリフだよ!
着任早々現状分析に奔走。
一週間後、前任者の「何もしてなかった」事実が発覚(爆)。道の駅オープンまで、あと1ヶ月半。シビれる日々が始まった。


残されたのは、かつての売上データのみ。原価すら記載なし。取引業者選定、連絡、見積り依頼。リニューアル前は商売になっていなかったのだ。

逃亡した前任者、イベントのフラグだけはしっかり立てていたらしい。開店準備と並行し、フラグ回収に追われる。
「地元和菓子店に山菜おこわ100個注文」の事実が発覚した時は、さすがにブチ切れた。





オープン3週間前、逃亡者がまさかの復帰。ただし、道の駅ではなく、私が以前勤務していた庄川水記念公園へ。周囲は上手くやったつもりだろうが、狐につままれた気分。


そんな中、リニューアル前の運営会社、三セクの役員会に呼び出され、老害どもに好き放題言われる。そんなこと言ってたから潰れたんだ!

生鮮食品の取引先に連絡を試みるも、「あんたのところはB品しか売れない」「売れなかったから、もういいや」の返事のオンパレード。店の信用はゼロ以下。愕然とした。

「あれやれ」「これやれ」と未だに騒ぐ外野に堪忍袋の緒が切れ、「悪いが、最初から皆さんの思うようにはならない。最低限からスタートし、積み上げていく」と半ば公の場で断言。もう開き直るしかなかった。

着任からオープンまでの1ヶ月半で、体重は25kg減。寿命も縮んだだろう。


それでも、多くの協力のおかげでオープンを迎えるも、地域住民からは「試食会は?」「レストラン高すぎ!ワンコインにしろ!」と好き勝手な要求。一体普段何食ってんだ?

オープン後も、「地元のものがない」「他所のものばかり」「新しいから賑わってるだけ」「ほら、やっぱり人が少ない」と言われ続け、気づけば9年目。

売上はリニューアル前の4倍、リニューアル後の2倍。繁盛店と言える規模になった。

好き放題言っていた老害どもは次々とあの世へ旅立ち、ようやく外野の声も静かになってきたところだ。